「なんで市販薬って高いの?~保険制度と国の思惑、薬剤師の役割~」


こんにちは、キッサ薬局店主の的場です。

「病院でもらう薬は安いのに、
ドラッグストアで同じような薬を買うと高い気がする…」
そんな疑問を持ったことはありませんか?

実はこの違い、
「保険制度」と「薬の種類の違い」が関係しています。

今回は薬剤師の視点から、
✅ なぜ市販薬は高く感じるのか
✅ どんなときに市販薬を選べばいいのか
わかりやすく解説します。


【構成+本文たたき台】

  1. 【処方薬と市販薬(OTC薬)の値段の違い】

→ 病院でもらう薬は「保険診療」
→ ドラッグストアで買う薬は「自費(全額自己負担)」

【例】
・病院の薬 → 薬代の自己負担は1割~3割
・市販薬 → 100%自己負担

つまり、
「市販薬は同じ薬でも“全額払う”から高く感じる」んです。

→ 実際の値段は同じでも、支払い額が違う。
→ これが「病院の薬=安い、市販薬=高い」の正体。


  1. 【そもそも同じ薬?成分は?】

一部の薬は、
「スイッチOTC」といって、
以前は処方薬だった薬が市販薬として販売されていることも。

→ 例えばロキソニン、ガスター10など。

でも、
✅ 成分量が少し控えめ
✅ 年齢や症状で使えない場合あり
といった違いもあります。

→ 「同じ薬」ではなく「似た薬」と考えるといいです。


  1. 【どちらを選ぶべき?】

【市販薬が便利な場合】
✅ 軽い症状の時
✅ 病院に行けない時間帯
✅ すぐに必要なとき

【病院で処方を受けた方がいい場合】
✅ 症状が長引く/強い
✅ 他の病気・薬の影響がある
✅ 高齢者・子ども・妊娠中

→ 「迷ったら薬剤師に相談を」がおすすめです。


  1. 【薬局薬剤師として伝えたいこと】

市販薬は手軽に買えて便利。
でも、
「自己責任で使う」という側面があることも忘れずに。

✅ 説明書をよく読む
✅ 不安があれば相談する
✅ 症状が続くなら病院へ

私自身、薬局で相談を受ける中で
「市販薬でなんとかなった」「でも一歩遅かった」
そんなケースの両方を見てきました。

「薬は“自分に合った使い方”をすることが大事」
そんなメッセージを伝えたいです。


【中まとめ】

病院の薬が安い理由は「保険が効く」から。
ドラッグストアの薬が高いのは「全額自己負担」だから。

同じように見えても、
値段の背景には制度や薬の違いがあります。

「自分の体調や状況に合わせて、
どこで、どんな薬を選ぶか」を
うまく使い分けられるようになるといいです

  1. 【実は国も“市販薬利用”を推奨している?】

→ 実は、国(厚生労働省)は
✅ 軽い症状ならまず市販薬(OTC)を使ってもらう
✅ 病院受診や処方薬に頼りすぎない
→ こうした「セルフメディケーション」を推進しています。

背景には
→ 医療費の増大、国の財政問題
→ 高齢化による「保険医療の持続可能性」への危機感。

「自分で対応できる軽症は、自分で(市販薬で)治しましょう」という方針があるんです。


  1. 【市販薬利用における“落とし穴”】

でも、
「じゃあ全部市販薬で解決できるのか?」というと、もちろんそうではありません。

✅ 症状の見極め
✅ 飲み合わせ・持病との関係
✅ 同じ成分の過剰摂取リスク

「自己判断で選ぶには限界がある」のが市販薬の難しさ。


  1. 【薬剤師という“相談できる専門家”を使ってほしい】

ここで大事になるのが、
「薬剤師をもっと活用する」という視点。

国も「薬局でのセルフメディケーション支援」を強化しようとしています。

→ 市販薬を使うとき、薬剤師に相談することで
✅ 飲み合わせのチェック
✅ そもそも市販薬で良いかの判断
✅ 受診が必要な症状の見極め
などができます。

「ドラッグストアで買う薬は高い」と感じたとしても、
薬剤師への相談は“無料でついてくる価値”。

→ これを知らずに「ただの販売員」と思っている人も多いけれど、
→ 実は「その場で相談できる専門職」なんです。


「なんで市販薬は高いの?」
その疑問の背景には
✅ 保険制度
✅ 国の財政事情
✅ 国のセルフメディケーション政策
が隠れています。

でも、高いから損なのではなく
“自分で薬を選び、相談できる自由と責任”が含まれている。

だからこそ、
「わからないこと」「不安なこと」は
薬剤師にガンガン相談してほしい。

薬局は「薬を売るだけの場所」じゃなく
「健康を守る場所」
そんな存在になれることを目指して、今日も薬剤師として現場に立っています。

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